日本陸上競技連盟史
2021年度
2021年度
令和3年4月~令和4年3月
1年延期の東京五輪は無観客開催ながら
ハイパフォーマンス続出、日本勢も躍動
新型コロナウイルス(COVID-19)が引き起こした世界的なパンデミックによって1年延期になった東京五輪が、7月23日~8月8日に開催された。陸上競技が行われた7月30日から8月8日までの10日間、本来であれば東京・国立競技場は満員の観客で熱気に満ち溢れているはずだった。だが、東京都に4回目の緊急事態宣言が出されていたため、無観客で行われた。
がらんどうのスタンドとは裏腹に数々の名勝負が繰り広げられ、世界新記録も3種目で誕生。男子400mハードルでは、カールステン・ワルホルム(ノルウェー)が衝撃の走り。前月に男子トラック種目最古(当時)の世界記録を19年ぶりに塗り替えたばかりだったが、その記録(46秒70)を大幅に更新し、45秒94という驚異的な新記録を樹立した。女子400mハードルでもシドニー・マクローリン(米国)が快挙。全米五輪選考会で史上初めて51秒台(51秒90)に突入していたが、その記録をさらに51秒46へと更新し、金メダルに輝いた。そして、女子三段跳ではユリマール・ロハス(ベネズエラ)がビッグジャンプを連発。1回目で五輪新となる15m41を跳ぶと、最終跳躍では15m67をマークし、26年ぶりとなる世界新記録を打ち立てた。
男子20㎞競歩で2つのメダル
日本代表も地元の五輪で躍動し、2つのメダルを含めて入賞9という成績を残した。
最も活躍が目立ったのが男子20㎞競歩だ。暑熱対策のため、マラソンと競歩は北海道・札幌市で行われた。それでも酷暑に見舞われたが、山西利和(愛知製鋼)と池田向希(旭化成)が奮闘した。最後まで粘った池田が銀メダルを獲得。山西は、ドーハ世界選手権金メダリストとして攻めの姿勢を貫き、ラスト3㎞で仕掛けるも、終盤に遅れをとり“悔しい”銅メダルとなった。男子50㎞競歩では川野将虎(旭化成)が6位入賞を果たした。
男女の中長距離種目でも日本勢が健闘を見せた。2種目に出場した田中希実(豊田自動織機TC)は、女子5000mは14分台をマークしながらも予選敗退に終わったが、卜部蘭(積水化学)とともに日本人初の五輪出場を果たした1500mで日本記録を連発。予選で4分02秒33と自身の記録を約3秒更新すると、準決勝では3分59秒19と日本人にとって未知の領域に踏み入り、5着で決勝進出を決めた。その決勝でも3分台(3分59秒95)をマークし8位入賞を果たした。
廣中璃梨佳(日本郵政グループ)も快走を連発。女子5000mでは日本勢でただ1人決勝に駒を進めると、入賞にはあと一歩の9位ながら、14分52秒84の日本新記録を打ち立てた。そして、10000mでは序盤から積極的にレースを進め、熾烈な入賞争いで踏ん張り、日本歴代4位の31分00秒71で7位入賞を果たした。この種目での入賞は1996年アトランタ五輪以来、実に25年ぶりの快挙だった。
男子は19歳の三浦龍司(順大)が3000m障害で歴史を切り拓いた。初日に行われた予選で8分09秒92と自身の日本記録を一気に6秒も更新。2着に入り、この種目で49年ぶりの決勝進出を決めると、その舞台でも堂々としたレース運びで7位入賞を果たした。
札幌開催の男子マラソンでは大迫傑(Nike)が粘りの走りで6位入賞。女子マラソンの一山麻緒(ワコール)も8位でフィニッシュし、日本勢として2004年のアテネ大会以来4大会ぶりの入賞を果たした。
フィールド種目では、男子走幅跳の橋岡優輝(富士通)が、予選1回目の跳躍で決勝進出を決めた。日本勢37年ぶりの決勝では最終試技で8m10を跳んで6位入賞を果たした。
入賞にはあと一歩届かなかったものの、女子やり投では北口榛花(JAL)が、日本勢として前回の東京大会以来57年ぶりに決勝に進出(12位)。男子走高跳の戸邉直人(JAL)も、日本勢49年ぶりの決勝進出を果たした(13位)。
また、女子100mハードルの寺田明日香(ジャパンクリエイト)は21年ぶりに、男子110mハードルの泉谷駿介(順天堂大)と金井大旺(ミズノ)は57年ぶりに準決勝に駒を進め、第一人者として確かな足跡を刻んだ。
一方、金メダルを目標に掲げてきた男子4×100mリレーは、予選を3着で勝ち上がったものの、決勝では1走から2走にバトンがつながらず、まさかの途中棄権に終わった。
2年ぶりの大会開催に日本記録ラッシュ
まだまだ新型コロナウィルスが猛威を振るっていたが、前年に中止になった国内大会も少しずつ開催されるようになり、待ち焦がれていたアスリートが好記録を連発した。
2年ぶりに開催された4月29日の織田記念(広島広域)では、男子110mハードルの金井大旺が決勝でライバルを圧倒し、13秒16の日本新記録(アジア歴代2位)を打ち立てた。2位の泉谷駿介も13秒33の日本学生記録だった。女子100mハードルでも寺田明日香が、自身の日本記録を2年ぶりに0秒01更新する12秒96をマークした。だが、これらはまだ序章に過ぎなかった。
東京五輪のテストイベントとして東京・国立競技場で開催されたREADY STEADY TOKYO(5月9日)では、男子3000m障害で三浦龍司が18年ぶりの日本新記録となる8分17秒46をマークし、東京五輪の参加標準記録をも突破した。
5月22日、23日の九州共立大チャレンジ競技会では山﨑有紀(スズキ)が女子七種競技で5975点をマークし、17年ぶりに日本記録を更新。5月29日にアメリカ・オレゴン州で開催されたポートランド・トラックフェスティバルでは、荒井七海(Honda)が男子1500mで17年ぶりの日本新記録となる3分37秒42をマークした。
また、国際舞台では、5月1日、2日に開催された世界リレー(ポーランド・シレジア)で日本代表が活躍。コロナ禍で米国やジャマイカといった強豪国が参加を見送ったものの、日本は男子4×400mリレーで銀メダル、若手中心で挑んだ男子4×100mリレーは銅メダルを獲得した。女子も4×100mリレーで4位に入る健闘を見せ、東京五輪出場権を獲得した。
好記録のニュースは6月も続いた。6月1日の木南記念(大阪・ヤンマースタジアム長居)では、女子100mハードルの寺田明日香が予選で12秒87と、またしても日本新記録を打ち立てると、決勝も12秒89の好記録だった。また、男子110mハードルでは村竹ラシッド(順大)が、先輩の泉谷駿介の持つU20日本最高を上回る13秒35をマークした。
男女混合マイルでは、青山聖佳(大阪成蹊AC)、松本奈菜子(東邦銀行)、佐藤拳太郎(富士通)、川端魁人(三重県教員AC)がバトンをつなぎ、3分16秒67の日本新記録を打ち立てた。
6月6日の布勢スプリント(鳥取・布勢総合)では、この2年、肺気胸や足首の故障などのトラブルが続いた山縣亮太(セイコー)が、予選で10秒01をマークして東京五輪参加標準記録(10秒05)をクリアすると、決勝では自身初の9秒台となる9秒95の日本新記録を樹立した。女子100mハードルでは青木益未(七十七銀行)が日本タイ記録となる12秒87をマークし、寺田に先着した。寺田も12秒89の好タイムだった。
日本選手権では春季シーズンを超える衝撃が走る
好記録に沸いた春季シーズンの勢いそのままに、6月24~27日に大阪・ヤンマースタジアム長居で開催された第105回日本選手権も好記録に沸いた。男子110mハードルでは泉谷駿介(順大)が13秒06の特大日本記録を樹立。走るたびに記録を塗り替えてきた男子3000m障害の三浦龍司も8分15秒99の日本新記録をマークした。
男子走幅跳の橋岡優輝は、日本記録に4㎝と迫る8m36(日本歴代2位)の大会新記録を打ち立てて優勝を飾った。廣中璃梨佳は5月の10000mに続き、5000mを制して長距離2冠。田中希実(豊田自動織機TC)は3種目に挑戦し、1500mは連覇、800mと5000mは3位に入った。大熱戦となった男子100mは多田修平(住友電工)が初優勝を果たした。
7月のホクレン・ディスタンスチャレンジは第5戦の千歳大会が好記録に沸いた。男子1500mでは河村一輝(トーエネック)が3分35秒42の日本新記録を打ち立てた。2位に入った高校生の佐藤圭汰(洛南高・京都)も日本歴代3位の3分37秒18でU20&U18日本新、高校新を樹立した。さらに、女子1500mでは田中希実が4分04秒08の日本新。男子800mでは源裕貴(環太平洋大)が1分45秒75の日本タイ記録をマークした。そのほかにも好記録が続出し、中長距離界にとって歴史的な1日となった。
ロードレースでは、2022年3月6日の東京マラソンに世界記録保持者で東京五輪で連覇を飾ったエリウド・キプチョゲ(ケニア)が出場し、パフォーマンス世界歴代4位、国内最高記録の2時間2分40秒で優勝した。日本勢では、12月に結婚した鈴木健吾(富士通)と一山麻緒が、それぞれ男子4位、女子6位に入り、そろって日本人トップとなった。
また、2月27日の大阪マラソン・びわ湖毎日マラソン統合大会では、星岳(コニカミノルタ)が、2時間7分31秒の初マラソン日本最高記録で優勝した。
3月4日、5日にマスカット(オマーン)で開催された世界競歩チーム選手権では、男子20㎞競歩で山西利和が金メダル、池田向希が銀メダルと東京五輪に続き、そろってメダルを獲得。新設された35㎞競歩では男子の川野将虎が4位入賞を果たした。女子20㎞競歩では藤井菜々子(エディオン)が日本勢過去最高の5位に入った。
室内でも好記録。3月12日、13日の日本選手権室内で、女子三段跳の森本麻里子(内田建設AC)が23年ぶり室内日本新となる13m31をジャンプした。
新たなスターが誕生した一方で、五輪に4大会連続で出場するなど女子長距離界を牽引してきた福士加代子(ワコール)、女子短距離界で数々の記録を打ち立てた福島千里(セイコー)が、年が明けて1月に現役引退を表明している。
記事提供:月刊陸上競技
令和3年4月~令和4年3月
1年延期の東京五輪は無観客開催ながら
ハイパフォーマンス続出、日本勢も躍動
新型コロナウイルス(COVID-19)が引き起こした世界的なパンデミックによって1年延期になった東京五輪が、7月23日~8月8日に開催された。陸上競技が行われた7月30日から8月8日までの10日間、本来であれば東京・国立競技場は満員の観客で熱気に満ち溢れているはずだった。だが、東京都に4回目の緊急事態宣言が出されていたため、無観客で行われた。
がらんどうのスタンドとは裏腹に数々の名勝負が繰り広げられ、世界新記録も3種目で誕生。男子400mハードルでは、カールステン・ワルホルム(ノルウェー)が衝撃の走り。前月に男子トラック種目最古(当時)の世界記録を19年ぶりに塗り替えたばかりだったが、その記録(46秒70)を大幅に更新し、45秒94という驚異的な新記録を樹立した。女子400mハードルでもシドニー・マクローリン(米国)が快挙。全米五輪選考会で史上初めて51秒台(51秒90)に突入していたが、その記録をさらに51秒46へと更新し、金メダルに輝いた。そして、女子三段跳ではユリマール・ロハス(ベネズエラ)がビッグジャンプを連発。1回目で五輪新となる15m41を跳ぶと、最終跳躍では15m67をマークし、26年ぶりとなる世界新記録を打ち立てた。
男子20㎞競歩で2つのメダル
日本代表も地元の五輪で躍動し、2つのメダルを含めて入賞9という成績を残した。
最も活躍が目立ったのが男子20㎞競歩だ。暑熱対策のため、マラソンと競歩は北海道・札幌市で行われた。それでも酷暑に見舞われたが、山西利和(愛知製鋼)と池田向希(旭化成)が奮闘した。最後まで粘った池田が銀メダルを獲得。山西は、ドーハ世界選手権金メダリストとして攻めの姿勢を貫き、ラスト3㎞で仕掛けるも、終盤に遅れをとり“悔しい”銅メダルとなった。男子50㎞競歩では川野将虎(旭化成)が6位入賞を果たした。

東京五輪 男子20㎞競歩 ©月刊陸上競技
男女の中長距離種目でも日本勢が健闘を見せた。2種目に出場した田中希実(豊田自動織機TC)は、女子5000mは14分台をマークしながらも予選敗退に終わったが、卜部蘭(積水化学)とともに日本人初の五輪出場を果たした1500mで日本記録を連発。予選で4分02秒33と自身の記録を約3秒更新すると、準決勝では3分59秒19と日本人にとって未知の領域に踏み入り、5着で決勝進出を決めた。その決勝でも3分台(3分59秒95)をマークし8位入賞を果たした。

東京五輪 田中希実 ©月刊陸上競技
廣中璃梨佳(日本郵政グループ)も快走を連発。女子5000mでは日本勢でただ1人決勝に駒を進めると、入賞にはあと一歩の9位ながら、14分52秒84の日本新記録を打ち立てた。そして、10000mでは序盤から積極的にレースを進め、熾烈な入賞争いで踏ん張り、日本歴代4位の31分00秒71で7位入賞を果たした。この種目での入賞は1996年アトランタ五輪以来、実に25年ぶりの快挙だった。
男子は19歳の三浦龍司(順大)が3000m障害で歴史を切り拓いた。初日に行われた予選で8分09秒92と自身の日本記録を一気に6秒も更新。2着に入り、この種目で49年ぶりの決勝進出を決めると、その舞台でも堂々としたレース運びで7位入賞を果たした。

東京五輪 三浦龍司 ©月刊陸上競技
札幌開催の男子マラソンでは大迫傑(Nike)が粘りの走りで6位入賞。女子マラソンの一山麻緒(ワコール)も8位でフィニッシュし、日本勢として2004年のアテネ大会以来4大会ぶりの入賞を果たした。
フィールド種目では、男子走幅跳の橋岡優輝(富士通)が、予選1回目の跳躍で決勝進出を決めた。日本勢37年ぶりの決勝では最終試技で8m10を跳んで6位入賞を果たした。
入賞にはあと一歩届かなかったものの、女子やり投では北口榛花(JAL)が、日本勢として前回の東京大会以来57年ぶりに決勝に進出(12位)。男子走高跳の戸邉直人(JAL)も、日本勢49年ぶりの決勝進出を果たした(13位)。
また、女子100mハードルの寺田明日香(ジャパンクリエイト)は21年ぶりに、男子110mハードルの泉谷駿介(順天堂大)と金井大旺(ミズノ)は57年ぶりに準決勝に駒を進め、第一人者として確かな足跡を刻んだ。
一方、金メダルを目標に掲げてきた男子4×100mリレーは、予選を3着で勝ち上がったものの、決勝では1走から2走にバトンがつながらず、まさかの途中棄権に終わった。
2年ぶりの大会開催に日本記録ラッシュ
まだまだ新型コロナウィルスが猛威を振るっていたが、前年に中止になった国内大会も少しずつ開催されるようになり、待ち焦がれていたアスリートが好記録を連発した。
2年ぶりに開催された4月29日の織田記念(広島広域)では、男子110mハードルの金井大旺が決勝でライバルを圧倒し、13秒16の日本新記録(アジア歴代2位)を打ち立てた。2位の泉谷駿介も13秒33の日本学生記録だった。女子100mハードルでも寺田明日香が、自身の日本記録を2年ぶりに0秒01更新する12秒96をマークした。だが、これらはまだ序章に過ぎなかった。
東京五輪のテストイベントとして東京・国立競技場で開催されたREADY STEADY TOKYO(5月9日)では、男子3000m障害で三浦龍司が18年ぶりの日本新記録となる8分17秒46をマークし、東京五輪の参加標準記録をも突破した。
5月22日、23日の九州共立大チャレンジ競技会では山﨑有紀(スズキ)が女子七種競技で5975点をマークし、17年ぶりに日本記録を更新。5月29日にアメリカ・オレゴン州で開催されたポートランド・トラックフェスティバルでは、荒井七海(Honda)が男子1500mで17年ぶりの日本新記録となる3分37秒42をマークした。
また、国際舞台では、5月1日、2日に開催された世界リレー(ポーランド・シレジア)で日本代表が活躍。コロナ禍で米国やジャマイカといった強豪国が参加を見送ったものの、日本は男子4×400mリレーで銀メダル、若手中心で挑んだ男子4×100mリレーは銅メダルを獲得した。女子も4×100mリレーで4位に入る健闘を見せ、東京五輪出場権を獲得した。
好記録のニュースは6月も続いた。6月1日の木南記念(大阪・ヤンマースタジアム長居)では、女子100mハードルの寺田明日香が予選で12秒87と、またしても日本新記録を打ち立てると、決勝も12秒89の好記録だった。また、男子110mハードルでは村竹ラシッド(順大)が、先輩の泉谷駿介の持つU20日本最高を上回る13秒35をマークした。
男女混合マイルでは、青山聖佳(大阪成蹊AC)、松本奈菜子(東邦銀行)、佐藤拳太郎(富士通)、川端魁人(三重県教員AC)がバトンをつなぎ、3分16秒67の日本新記録を打ち立てた。
6月6日の布勢スプリント(鳥取・布勢総合)では、この2年、肺気胸や足首の故障などのトラブルが続いた山縣亮太(セイコー)が、予選で10秒01をマークして東京五輪参加標準記録(10秒05)をクリアすると、決勝では自身初の9秒台となる9秒95の日本新記録を樹立した。女子100mハードルでは青木益未(七十七銀行)が日本タイ記録となる12秒87をマークし、寺田に先着した。寺田も12秒89の好タイムだった。
日本選手権では春季シーズンを超える衝撃が走る
好記録に沸いた春季シーズンの勢いそのままに、6月24~27日に大阪・ヤンマースタジアム長居で開催された第105回日本選手権も好記録に沸いた。男子110mハードルでは泉谷駿介(順大)が13秒06の特大日本記録を樹立。走るたびに記録を塗り替えてきた男子3000m障害の三浦龍司も8分15秒99の日本新記録をマークした。
男子走幅跳の橋岡優輝は、日本記録に4㎝と迫る8m36(日本歴代2位)の大会新記録を打ち立てて優勝を飾った。廣中璃梨佳は5月の10000mに続き、5000mを制して長距離2冠。田中希実(豊田自動織機TC)は3種目に挑戦し、1500mは連覇、800mと5000mは3位に入った。大熱戦となった男子100mは多田修平(住友電工)が初優勝を果たした。

日本選手権 多田修平 ©月刊陸上競技
7月のホクレン・ディスタンスチャレンジは第5戦の千歳大会が好記録に沸いた。男子1500mでは河村一輝(トーエネック)が3分35秒42の日本新記録を打ち立てた。2位に入った高校生の佐藤圭汰(洛南高・京都)も日本歴代3位の3分37秒18でU20&U18日本新、高校新を樹立した。さらに、女子1500mでは田中希実が4分04秒08の日本新。男子800mでは源裕貴(環太平洋大)が1分45秒75の日本タイ記録をマークした。そのほかにも好記録が続出し、中長距離界にとって歴史的な1日となった。
ロードレースでは、2022年3月6日の東京マラソンに世界記録保持者で東京五輪で連覇を飾ったエリウド・キプチョゲ(ケニア)が出場し、パフォーマンス世界歴代4位、国内最高記録の2時間2分40秒で優勝した。日本勢では、12月に結婚した鈴木健吾(富士通)と一山麻緒が、それぞれ男子4位、女子6位に入り、そろって日本人トップとなった。
また、2月27日の大阪マラソン・びわ湖毎日マラソン統合大会では、星岳(コニカミノルタ)が、2時間7分31秒の初マラソン日本最高記録で優勝した。
3月4日、5日にマスカット(オマーン)で開催された世界競歩チーム選手権では、男子20㎞競歩で山西利和が金メダル、池田向希が銀メダルと東京五輪に続き、そろってメダルを獲得。新設された35㎞競歩では男子の川野将虎が4位入賞を果たした。女子20㎞競歩では藤井菜々子(エディオン)が日本勢過去最高の5位に入った。
室内でも好記録。3月12日、13日の日本選手権室内で、女子三段跳の森本麻里子(内田建設AC)が23年ぶり室内日本新となる13m31をジャンプした。
新たなスターが誕生した一方で、五輪に4大会連続で出場するなど女子長距離界を牽引してきた福士加代子(ワコール)、女子短距離界で数々の記録を打ち立てた福島千里(セイコー)が、年が明けて1月に現役引退を表明している。
記事提供:月刊陸上競技


