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OLYMPICオリンピック・世界陸上オリンピック・世界陸上の各大会における日本代表選手の活躍や記録を紹介しています。

世界陸上

1983第1回ヘルシンキ(フィンランド)


第1回 ヘルシンキ大会
1983年8月7日~14日
フィンランド・ヘルシンキ

世界選手権始まる!愛敬、高野らがラウンド突破

©フォート・キシモト

 国際陸連(IAAF)が主催する第1回世界選手権大会がフィンランド・ヘルシンキで8月7日~14日に開催された。

 大会開催への経緯として、オリンピックが政治問題やボイコットによる影響を受けてきた歴史がある。「陸上競技だけの世界一を決める大会を」という機運が高まり、IAAFは国際オリンピック委員会(IOC)が世界の底辺諸国をできるだけ集めてレベルよりも参加国数の多さを示そうとする姿勢に対抗。世界最高の技術水準を披露する世界選手権の開催を目指した。日本は1964年10月に東京で行われたIAAF総会で五輪の中間年に世界選手権を開催するよう提唱し、第1回大会を引き受けるとも表明している。この時の提案は否決されていたが、月日を経て機は熟した。

 第1段階として1977年にドイツ・デュッセルドルフで第1回のワールドカップを開催。この大会は地域別対抗戦のため、出場選手の意識は上がらず、開催地では入場券の売り上げも伸びずに赤字が続いた。そして、1978年にプエルトリコで開かれたIAAF評議員会で世界選手権の実施が決まった。

 大会には153ヵ国・地域から約1300人の選手が参加し、男女41種目が実施された。日本は男子14人、女子6人の選手団を編成した。

 男子3000m障害の愛敏重之(中京大)は予選で8分31秒27の自己ベストをマーク。準決勝は8分33秒29の2組11着で敗退した。

©フォート・キシモト

 同400mの高野進(東海大)は1次予選を46秒66の4組3着で通過した。2次予選は47秒06の3組5着にとどまる。同5000mの井手健二(九電工)も準決勝で、14分04秒94の1組13着で決勝に進めず、同4×400mリレー(麻場一徳、磯部友晴、小池弘文、高野進)も準決勝1組で3分07秒11の6着となり、敗退した。女子100mハードルの佐々木恵美(上尾沼南高教)は2次予選に進出。13秒73の8着で準決勝進出は果たせなかった。

 男子棒高跳予選は途中で雨のため中止になり、全員が決勝へ。高橋卓巳(高瀬高教)は5m25で19位だった。走高跳の男子には片峯隆(福岡大職)と阪本孝男(東海スポーツ)が出場。ともに2m18で決勝には進めなかった。女子も佐藤恵(沼垂高)が1m80、福光久代(大昭和)が1m75でともに予選敗退。男子ハンマー投の室伏重信(中京大教)は71m42、女子やり投の松井江美(中京大)は55m52で予選を通過できなかった。

 マラソンの男子は西村義弘(新日鉄)が2時間18分56秒で35位に入ったのが最高。喜多秀喜(神戸製鋼)は2時間21分37秒で42位、川口孝志郎(中京高教)は途中棄権した。女子は田島三枝子(旭化成)が2時間47分10秒で31位、金子るみ子(住金鹿島)は2時間58分53秒で49位だった。男子20㎞競歩の園原健弘(明大)は1時間33分45秒の46位。

 第1回大会を盛り上げたのは、22歳のカール・ルイス(米国)。男子100mを10秒07で制すると、走幅跳は8m55で優勝、4×100mリレーでも米国のアンカーとして37秒86の世界新Vに貢献し、3冠に輝いた。

 男子400mハードルはエドウィン・モーゼス(米国)が47秒50で圧勝、1977年からの連勝記録を81に伸ばした。女子400mでヤルミラ・クラトフヴィロヴァ(チェコスロバキア)が史上初めて48秒を破る47秒99の世界新で勝ち、800mと合わせた2種目制覇を果たした。男子棒高跳はセルゲイ・ブブカ(ソ連)が5m70で制し、6連覇の偉業へスタートを切った。

記事提供:月刊陸上競技


チームJAPAN

種目 ラウンド・組 順位 氏名(所属) 結果 備考 メダル
男子400m 予選4組 3着 高野進(東海大) 46.66 Q
男子400m 2予3組 5着 高野進(東海大) 47.06
男子5000m 予選3組 10着 井手健二(九州電工) 14.18.34 Q
男子5000m 準決1組 13着 井手健二(九州電工) 14.04.94
男子10000m 予選2組 14着 伊藤国光(鐘紡) 29.49.04
男子マラソン 決勝 35位 西村義弘(新日鉄大分) 2.18.56
男子マラソン 決勝 42位 喜多秀喜(神戸製鋼) 2.21.37
男子マラソン 決勝 川口孝志郎(中京高教) 途中棄権
男子3000mSC 予選1組 9着 愛敬重之(中京大) 8.31.27 Q
男子3000mSC 準決2組 11着 愛敬重之(中京大) 8.33.29
男子20kmW 決勝 46位 園原健弘(明大) 1.33.45
男子4×400mR 予選3組 4着 (麻場一徳,磯部友晴,小池弘文,高野進) 3.07.33 Q
男子4×400mR 準決1組 6着 (磯部友晴,麻場一徳,小池弘文,高野進) 3.07.11
男子走高跳 予選A組 3位 阪本孝男(東海スポーツ) 2.18
男子走高跳 予選A組 4位 片峯隆(福岡大職) 2.18
男子棒高跳 予選B組 高橋卓巳(高瀬高教) ※荒天のため中止 Q
男子棒高跳 決勝 19位 高橋卓巳(高瀬高教) 5.25
男子ハンマー投 予選A組 10位 室伏重信(中京大教) 71.42
女子マラソン 決勝 31位 田島三枝子(旭化成) 2.47.10
女子マラソン 決勝 49位 金子るみ子(住金鹿島) 2.58.53
女子100mH 予選5組 6着 佐々木恵美(上尾沼南高教) 13.78(+0.6) Q
女子100mH 2予5組 8着 佐々木恵美(上尾沼南高教) 13.78
女子走高跳 予選A組 13位 佐藤恵(沼垂高) 1.80
女子走高跳 予選B組 15位 福光久代(大昭和) 1.75
女子やり投 予選B組 10位 松井江美(中京大) 55.52