11月10~11日、東大農学部実科・駒場運動場。

100m、200mは第一人者・谷三三五（満鉄）がそれぞれ11秒4と23秒0で貫禄勝ち。400m、800mで納戸徳重（高師）が2冠。やり投では、上田清一（高師）が50mの壁を突破する50m40。

11月22～23日、明治神宮外苑。前年のパリ五輪の代表選手選考に関して、13大学が体協に異を唱えて対立、選手権は開かれなかった。したがって2年ぶりの大会となった。

この年の3月8日に日本陸上競技連盟（日本陸連）が創設され、日本陸連が主催する最初の記念すべき大会となった。また、この年から女子も正式参加。「第1回全日本女子陸上競技選手権大会」の名称を用いた。

女子100mは13秒0で寺尾文（アルモンド）が初代チャンピオンになった。

5月8～9日、大阪市立運動場。110mハードルで井街謙（京大）が初めて15秒台に入る15秒9の日本新。織田幹雄（早大）、南部忠平（同）が走幅跳1、2位。織田が7m17、南部が6m71。織田は三段跳でも14m45で優勝。この2人が入った4X100mリレーの早大は44秒2の日本新。

8月6~7日、明治神宮外苑。織田幹雄（早大）が三段跳で15m34の日本新を出したが、これは世界記録（豪州のウィンター＝15m53）に迫る大記録。800mで桑田行芳（教員）が、2分の壁破る1分58秒6の日本新。沖田芳夫がハンマー投に44m84の日本新。名称が「全日本女子陸上競技選手権大会」だったものを、この大会から「女子の部」とした。その女子の部の100mで人見絹枝（大毎）が12秒8の快記録で優勝。

5月19~20日、大阪市立運動場。アムステルダム五輪の年。好記録続出に沸いた。人見絹枝（大毎）の女子 100m12秒2、走幅跳5m98は世界トップ級レコード。織田幹雄（早大）の三段跳15m41がメダルを予感させた。

11月1～3日、明治神宮外苑。第5回明治神宮体育大会を兼ねて開催。記録は全般に低調だった。マラソンでは、楠好蔵が2時間35分24秒の日本新記録を樹立して優勝。

木村一夫（第16回走高跳）
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10月25~26日、大阪市立運動場。800mで久富進（朝鮮）が1分58秒4の日本新。十種競技の斉辰雄（育英商教員）も日本新。

11月1～3日、明治神宮外苑。陸上競技の普及が進み、レベルの向上に拍車がかかった時代である。この大会では、男女12の種目で合わせて21個の日本新・最高記録が出た。特に女子の進歩は顕著で、12種目中、半分の6種目で日本新記録が生まれた。マラソンでは、塩飽玉男が2時間34分04秒0の日本新記録を樹立して優勝。

5月25日、5月28～29日、明治神宮外苑。この年のロサンゼルス五輪の最終選考会を兼ねて行われ、12種目に日本新・タイ記録が生まれた。女子100mで渡辺すみ子（名古屋高女）の出した12秒2のタイ記録は、人見絹枝が15回大会でマークした世界記録（当時）と並ぶ国際級の快記録だった。

10月31日～11月3日、明治神宮外苑。マラソンで、1着の楠好蔵（坂出青年）が2時間31分10秒0の日本最高。2着の南昇竜（朝鮮・全羅南道）が2時間32分33秒0、3着の塩飽玉男（坂出青年）も2時間32分44秒0と日本記録を更新。マラソンでは、楠好蔵が2時間31分10秒の日本新記録を樹立して優勝。